建設業法等の改正による変更点のポイント
建設業法等の改正による変更点のポイントを、簡潔に整理すると以下のようになります。これは特に2024年6月14日に公布された改正法(いわゆる「第三次・担い手3法」)を中心に、建設業界に影響を与える主要なポイントです。

1.労働者の処遇改善
・建設業者に、労働者の知識や技能を公正に評価し、適正な賃金支払いや処遇確保を努力義務化。
・中央建設業審議会が労務費や資材費の調査を行い、結果を公表する仕組みを導入。これにより、標準的な労務費の勧告が可能に。
・発注者が著しく低い見積もりでの契約締結を強いることを禁止し、原価割れ契約も規制。
2.資材高騰に伴う労務費へのしわ寄せ防止
○契約前のルール
・資材高騰など請負額に影響を及ぼす事象(リスク)。の情報は、受注者から注文者に提供するよう義務化
・資材が高騰した際の請負代金等の「変更方法」を契約書記載事項として明確化。
○契約後のルール
・資材高騰が顕在化した場合に、受注者が「変更方法」に従って契約変更協議を申し出たとき
は、注文者は、誠実に協議に応じる努力義務。
3.働き方改革と生産性向上
○長時間労働の抑制
・工期ダンピング対策を強化(著しく短い工期による契約締結を受注者にも禁止)
○ICTを活用した生産性の向上
・現場技術者に係る専任義務を合理化(例.遠隔通信の活用)
・国が現場管理の「指針」を作成 → 特定建設業者や公共工事受注者に効率的な現場管理を努力義務化
・公共工事発注者への施工体制台帳の提出義務を合理化(ICTの活用で施工体制を確認できれば提出を省略可)
これらの改正は、建設業界の人手不足や担い手確保を背景に、労働環境の改善と持続可能な産業構造を目指したものです。一部は2024年9月1日や12月13日から施行され、残りは2025年内に順次適用予定です。事業者はこれに対応するため、賃金体系の見直しや契約条件の確認、効率的な現場管理の準備が求められます。